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第6章 ▼華ニハ蜜ヲ△ *伊達政宗ルート*
―――しかし。
額にふわりと、唇の感触が落ちる。
「あ……」
ハナが瞳を開くと、政宗の蒼い瞳が、悪戯っぽい光を宿して見つめていた。
「今はこれで、勘弁してやる」
そういうと、ハナの側にごろりと寝転ぶ。
そうして、再びハナの髪を優しく梳いていく。
「焦ることもないだろう。これからずっと、俺の側にいるんだろう?」
「……うん、だってそれが、私の我儘だから」
「そう。それだけどな」
政宗が、口付けをしたハナの額をつんと小突いた。
「一緒に生きていくんだ。我儘くらいがちょうどいい」
「政宗……」
「お前はお前のままでいろ。お前が笑っていられねぇなら、俺がそれまでの男ってことだ―――だからお前は、俺の指標になれ」
「それはっ…私に都合が良すぎるよ…」
「俺も俺の道を行く。気に入らなければ、噛みついてこい。そんで、二人で喧嘩すりゃいい」
そこまでいうと、政宗はにやりと不敵な笑みを浮かべて、ハナの耳元で囁いた。
「その後はめいっぱい、俺がお前を甘やかす…」
そう言って笑う政宗は、この上なく楽しそうで。
つられてハナも、笑みを浮かべる。
「本当に、ずるいよ…政宗」
今度はハナから、政宗の頬に口付ける。
「惚れなおしたか?」
「……それを、自分で言っちゃうの?」
見つめ合い、どちらからともなく笑い声が漏れる。
政宗の腕がハナを抱き寄せ、その胸に素直に頬を寄せていく。
これからずっと。
ここが自分の居場所なのだと。
心からの安堵感に酔いしれて、ハナは甘い夢へと落ちていった。
ーfinー