第4章 第一夜
「……」
「……」
無言で歩く二人
長い沈黙を先に破ったのは悠太だ
「なぁ…どこ行くんだよ」
「ある場所」
「だからどこに…」
「黙って付いてくる」
「はぁ…」
居場所を言わない奏に黙って付いて行く悠太
二人が向かったのは第七地区と第八地区の間にある建物だ
「ここって第七地区と第八地区の間じゃん」
「入るわよ」
中に入ると、ジャッジメントの人やこの建物で働いてる(?)人や、その関係者らしき人が何人かいた
受付みたいなところに居た若い男性が奏に話し掛ける
「合言葉は?」
「MEEO」
(MEEO?)
奏の不思議な言葉に首を傾げる悠太
「中にどうぞ」
「ありがと。こっちよ、篠原くん」
「え…うん」
奥に進む二人
そこでずっと思ってたことを口にする悠太
「ここどこなんだ?つーか…こんな建物あったか?」
「そりゃ、一般人には見えないようにしてるからね」
「え?」
「この都市がどんな都市か知ってるでしょ?」
「あぁ…。“魔法都市”だろ?魔法使いや能力者の7割がいる最大の都市」
「えぇ」