第4章 第一夜
『 悠太へ
突然の手紙に驚いたことでしょう。
だけど、これからは“仕事をしてる母親”ではなく“一人の母親”としてあなたにこの手紙を残します。
私は今まで悠太に母親らしいことをなに一つしていないことを謝ります。
本当にごめんなさい。
いつも仕事仕事と言ってばかりで…
そして、私がいまどんな仕事をしているか全て話すね。
私は、“異能者実験撲滅組織”略してMEEOという組織に入っています。
裏社会で動く悪い奴らから一般人、能力者、魔法使いを守る一つの組織です。
悪い奴らが能力者や魔法使いを狙いある実験を行おうとしている。
それが異能者実験です。
どちらかの特別な力を無理矢理入れる決してやってはいけない実験
だけど10年前のある日、一人の女の子が誘拐され異能者にしようと実験が行われた。
でも、それは幸い私が仲介したことで途中で終わらせることは出来た。
途中とはいえ…残念なことにその女の子にある能力が身に付いてしまった
そして、私はその女の子のために次の犠牲者を出さないためにMEEOを立ち上げました。
その子も創立者の一人です。
その女の子の名前は水城 奏
いずれ悠太が会うことになるでしょう。
その時はMEEOに入って彼女を…奏を守ってあげてください。
これは私が最後に悠太にしてあげられる精一杯と一生のお願いです。
この手紙を読んで今後どう動くかは悠太次第です。
母より 』