第4章 第一夜
二人と別れて帰宅した悠太は母親からの手紙をジッと見つめていた
「はぁ…」
思わずため息を一つ付く
『この手紙を読んで今後どう動くかは篠原くん次第よ』
「…オレ次第かぁ…」
奏の言葉を思い出す悠太
まるでなにか意味を示してるかのような感じをしていた
「母さんが書いた手紙なら水城のこと少しは分かるんだよな…」
今までの奏の言葉や行動にはいろいろ引っ掛かる部分があると思いながらポツリと呟く
(……でも、学校じゃどこからどう見たって普通の女の子だよな…)
学校の様子を思い出しても奏はクラスや友達や先生に対しても普通に接していている
だけど、自分のことを話した姿は一切見たことなかったのだ
多少クールなところもあるが、周りからは憧れの存在だった奏
(でも、母さんとの因果関係がなに一つ見当たらない…どういうことなんだ?)
母親の夕紀の言葉や行動を思い出してもただ仕事熱心な母親にしか見えない
そう思いながらも手紙に手を伸ばし意を覚悟して手紙を開けるのだった
そして、手紙にはこう書かれていた