第4章 第一夜
「へー…」
二人の説明になるほど、と思いながら納得する悠太
でも、彼にとってそんなことはどうでも良かった
そんなことを聞きに奏のもとへ来たわけじゃないのだ
「……」
悠太の態度に奏はとっくに気付いている
ふぅ…と一息吐くと再び口を開く
「篠原くんがそんなこと聞きにきたわけじゃないのは分かってるわ」
「……」
「だから単刀直入に言うわ」
「……え?」
「MEEOに入って欲しいの」
奏のその言葉に悠太が目を見開き一瞬固まる
そして、ハッとしたように奏に問う
「なっ…いきなりなに言ってんだよ!このMEEO(組織)の説明をオレは受けにきたんだぞ!母さんがやってた仕事でもある…」
「だからよ!!」
「……ッ!?」
悠太の声を遮るように奏が真剣な目をしながら言う
その場に居た華澄と圭斗が驚く
「夕紀さんはあなたが14歳のときに亡くなってるのは知ってる…。その場にあたしも居たから…」
「なっ…」
「え…」
「奏…それ、どういう…」
奏はそれ以上口にするとこはなかった
なにか理由があるのは分かってるが三人もそれ以上聞くことは出来ずに居た