第4章 第一夜
「“契約魔法”って知ってるでしょ?魔法使いなら誰もが異世界にいる使い魔と契約出来る一種の特別な魔法よ」
「それは知ってるさ」
「んで、クロはあたしが契約してる使い魔ってわけ」
「…そういうことか」
奏の説明に納得する悠太
するとクロが再び悠太に近付き匂いに嗅ぐ
『……』
「なんだよ…。魔法の匂いが気になるのか?」
『まあ、そうだな』
「クロっていったな。オレは篠原悠太だ」
『篠原…?』
悠太の名字にピクリと反応する
「篠原夕紀の息子だ」
『……!夕紀の…子供。あぁ、だから夕紀と同じ匂いがしたのか』
クロは懐かしむように目を細め、夕紀(彼女)の息子だということに納得する
「魔法の匂いって見分けで何かわかんのか?」
クロに対する質問に代わりに華澄と圭斗が交互に答える
「クロは使い魔の中で一番鼻がきくのよ。だから、事件の捜査のときには必ずっていう程クロが必要な時があるの」
「魔法使いや能力者絡みの事件のときは匂いで判別してくれるからオレたちも助かってるんだ」