第4章 第一夜
「いま呑気に入ってきたのが、ここの全体の総指揮官をやってるコウ」
「呑気って…。本名は牧野洸(まきのこう)。よろしくな」
「あ、はい」
手を差し出して握手する二人
奏はもう一人のほうを紹介する
「…で、この美人が総指揮官のコウの補佐をしてるマナ」
「折坂マナ(おりさかマナ)です。よろしくね」
「こちらこそ。篠原悠太です」
マナと悠太もお互いに握手する
簡単な自己紹介を終えると本題に入る奏
「自己紹介はさておき…篠原くん、ずっと何かを聞きたがってる顔してるから色々説明しなきゃね」
「まだ説明してなかったのか?奏」
「コウが空気読まずに入ってきたせいで説明しそびれたのよ!!」
「なら、あたしたちは出て行くわね。またあとでね、篠原悠太くん」
「はい…」
(またあとで…?)
マナは洸を無理矢理引っ張り部屋を出ていく
その場に居る四人がため息を付く
「わりーな、悠太。洸さんあぁ見えてホントはいい人なんだよ」
「最近仕事詰めだったからね…」
「あ…いや別に…」
二人が困ったように悠太に謝る
悠太はすっかり何もかもを受け入れた感じになっていた