第4章 第一夜
「さて…またイチから説明しなきゃね。ちなみに篠原くん、MEEOって聞いたことある?」
「さぁ?聞いたことあるようでないな。さっき水城が言ってた合言葉的なやつか?」
「合言葉っていうかこの組織の名前よ」
(組織?)
奏は椅子は座り足を組みながら話を進める
悠太も華澄と圭斗に言われて近くの椅子に座る
「組織って…まさか悪いことしてるわけじゃないよな?」
「悪いことしてたらこんな所に連れて来ないわよ。むしろ逆よ」
「逆?」
顔をしかめる悠太に華澄と圭斗が順番に話す
「悪い奴らから一般人を守ったり治安維持を任されてる組織だよ。つまり正義ってことだ」
「やってることは風紀委員(ジャッジメント)と変わらないけど、それ以上のこともしてる」
「……?意味わかんねぇよ」
「だろうと思ったわ」
奏は手を組み顎をその上に起き再び分かりやすく言う
「MEEO。“異能者実験撲滅組織”」
「ッ…!?」
「すべて英語にしてそれを頭文字だけで読んだら?」
「MEEO…」
「せーかい」
フッと不敵な笑みを浮かべる奏
彼女の笑みにゾクッと寒気がしたと思う悠太
「英語だけじゃ組織名なんて分からなかったみたいだけど…正式名称は聞いたことあるみたいね」