第4章 第一夜
「その様子じゃ、他にこの魔法都市の治安維持を守るところが思い当たらないみたいね」
「そりゃそうだよ。ジャッジメントじゃないお前(水城)の行動や言動だって古森さんって人とまったく違う」
(もうそろそろちゃんと話すか…)
これ以上怪しまれるのが面倒くさくなりイチから全部説明することにした奏
「話すわ、全部。ちなみに…」
話し掛けた時にいきなりドアが開き、どこか呑気な声の男性が入ってくる
「いやー…。仕事が詰まっちゃってやっと帰って来れ…あれ?」
「……」
突然に入ってきた男性に奏にイラッとする
(空気読めよ…)
その場に居た全員がそう思ってたとき男性の後ろから一人の女性がヒョッコと顔を出す
「やっぱり奏たち来てたんだね。通りで人数が増えてたはず」
(人数が増えてたはず…?)
女性の言葉に不思議に思う悠太
「水城…説明…」
「いま、する。する前に紹介がやっぱり先だよね?」
「あぁ…。オレ、いまどんなに驚いても全部受け入れる覚悟出来た」
疲れた様子で言う悠太であった
「なら…またイチから説明するわね」
この緊張感のない空気をぶち壊した男性にちょっと苛立ちしながら紹介する
「えっと…一応紹介してもいいよね?お二人さん」
「ん?あぁ」
「いいわよ」