第4章 第一夜
軽く流しながら言う奏に少しイラッとする悠太
「まず、あなたの親友である松橋圭斗くん。圭斗くんが普通の人じゃないってことくらいは知ってるわよね?」
「……あぁ、能力者だろ。毎回用事あるって言ってこんなところでなにしてたか知らねぇけどな」
「あはは…悪い悪い」
軽く圭斗を睨む悠太
「なら、話が早いわ。ジャッジメントがどんな人たちなのか知ってるなら、ここに居るあたしたちも“普通”じゃない…ってことよ」
「なら…お前たちはジャッジメントに入ってるってことか?」
(なら、圭斗が毎回用事あるっていう理由が合うが…ジャッジメントに入ってるなら隠す必要はないはず…)
自分なりにこの三人がジャッジメントの人間だと思っているが、悠太には府に落ちない部分がいくつかある…そう思っていた
(だけど…あの水城の行動おかしいよな…?ジャッジメントなら堂々と割って入るはずだが、腕章付けてねぇし…)
「残念ながら、あたしたちはジャッジメントに入ってないわよ。その証拠に腕章もってないし」
(やっぱりか…)
ジャッジメントではないことに納得はしたが、やっぱり奏の行動が自分のおもう理屈に合わないのが納得いかない様子の悠太
(他にこの魔法都市の治安維持を守るところなんてあったか…?)