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-忍たま乱太郎- くのたま物語

第3章 *「怖い先輩」の段*


「やっぱ……六年生って別格だよな……個性とかも含めて……(苦笑)」
(あの輪に絶対入りたくねぇ……汗)

八左ヱ門は冷や汗をかきながら最上級生たちの集いを眺めていた。

「お前……ちょっと六年生に対してビクビクしすぎじゃないか?」
「っだって三郎……権力や個性も他の学年に比べてさぁ、圧倒的じゃん?(苦笑)
普通に恐縮するだろ……」

どうやら八左ヱ門は先輩全般は苦手らしい。

「まぁ……恐縮しちゃうって言うのは八左ヱ門に賛成かな……でも忍たま六年生は
委員会で関わりは結構あるし、花影先輩も割と気さくなほうだし……でも……」

雷蔵はちょっと考え込むような動作をした。
そして、

「でも月島先輩だけは、どうも苦手というか……
なんか、中在家先輩とはまた違う雰囲気があって……」

雷蔵は五年生の面々に聞こえる範囲の声でボソッと呟いた。

「「それなー(苦笑)」」
「……。」

兵助以外の3人は声を揃えるが、兵助だけは食べる箸を止め百合のほうへ視線を向けた。

_ボソッ「……先輩……」

そして小さく「先輩」と口ずさんだ。

「……。」
(兵助のやつ、ホント何なんだ……?)

そんな兵助の様子を、同じい組で同室である勘右衛門はすぐ感じ取り、
不思議そうに兵助を見た。

「そういえば、三郎と勘右衛門は放課後委員長会議だっけ?
くの一教室と合同で、」

雷蔵はふと思い出したようで三郎と勘右衛門に問いかけた。

「あぁ。トモミちゃんに……月影先輩も来るよ。
くの一教室からはこの2人だけだな、それがどうかしたのか雷蔵。」
「いや……三郎や勘右衛門は平気なのかなーって……」
「っやっぱ……怖いオーラ満々?」

雷蔵と八左ヱ門はどうやら百合が委員会ではどんな感じなのか気になるようだ。

「まぁ、正直にいえば俺は苦手かなぁ……でも、最終的にはあの人が全員分の意見をまとめるからね……
委員会の代表としては、素直に凄いって思うよ。」
「私も、月影先輩の実力は認める。
でも、人柄的にはちょっとあれかな……」

「っ……」

兵助は同級生たちの会話に苦い表情を見せた。

「……兵助、さっきから話に参加してないけどどうした?
豆腐m.「あの人の、何がわかるっていうんだ……」っ兵助?」

兵助を気にかけていた八左ヱ門が声をかけた時、
兵助は声を震わせるように小さく呟いた。

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