第3章 *「怖い先輩」の段*
「なんか……あの2人が同時に話してると
落ち着きというか……妙に重い雰囲気に見えるな……」
「ははっ…(苦笑)
まぁ、あまり喋らない2人だからね……逆に小平太とアカネちゃんは……」
伊作は小平太とアカネのほうへ視線を向けた。
「アカネ!昼休みヒマか?」
「えぇ!……あっ!また塹壕掘り競争する?」
「もちろんだ!」
2人は朝からすでに昼休みの行動を練っていた。
「っ塹壕掘りすんな!
また用具委員会の仕事増えんだろうが!!」
「細かいことは気にするな留三郎(笑)」
「なははっ」と笑いながら口を大きく開ける小平太。
アカネもそれに便乗する。
「そうそう!これも鍛錬の一つと思えば良いじゃない(笑)」
「どこがだ!
余計な仕事増やすんじゃねー!」
「まぁまぁ留三郎……」
伊作は留三郎を咎める。
「……。」
(相変わらず、変わらないわね昔からみんn.「ん?今朝は百合たちも一緒なのか」この声は……)
百合は声がするほうへ視線を向けた。
視線を向けた先には深緑の忍装束を着た二人がお盆を持ち立っていた。
「おお!仙蔵に文次郎!」
「モソ……」
「おはよう二人共!」
「お前らにしてはちょっと遅かったじゃねぇか。」
仙蔵と文次郎だ。
百合とアカネもその他の六年生に続き「おはよう」とそれぞれ挨拶。
これで忍術学園の六年生が揃い、周囲は再びざわめき始めた。