【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第6章 “透さん”
用意された朝食にテンションがあがり、透さんの主夫力の凄さを知り。
いつか、こんな風に毎日過ごせたら幸せだろうななんて淡いことを考えていた。
朝から満たされた胃袋に幸福感を覚えて身支度を始めた。
その間、透さんはまた片付けをこなし本当に何でもできる人だなぁって思い。
「透さん、今日ポアロ午前中だけ?」
「はい」
昨夜冷たく返してしまったから予定入っていないだろうかと少し不安になりながら。
「…じゃあ、私も早く終わらせるから夜ご飯一緒に食べよう?」
「もちろんです」
待ってました、と言わんばかりのその笑顔。
「今度サンドイッチ持って行きますよ、僕の考案したメニューなんです」
「本当に透さんってなんでもできるね」
「なんでもはできませんよ」
その証拠に、と背中から抱きしめられて。
「○○が寂しいときに必ず一緒にいることができませんから」
「…昨日みたいに、拗ねるかもしれない。また、傷つけるかもしれないけど」
昨夜の態度を詫びる気持ちを込めて。
「それでも、昨日みたいにまた一緒にいて触れ合って傍にいてほしいです…」
「はい」
グロスをつけたばかりの唇に、透さんの唇が重なって。
唇を離してグロスがうつった透さんの唇に、顔が熱くなる。
「身支度くらい落ち着いてさせてくださいっ!」
「すみません」
謝罪の気持ちが込められていないお詫び。
少しだけ香水をつけて透さんに抱き着いて。
「ん?」
「マーキング」
なんですかそれ、ってまた強く抱きしめられて。
じゃれあうようにキスをして、抱き合って。
家をでるギリギリの時間まで、好きという気持ちを確かめあった。
「一緒に行きますよね」
「はい」
手をつないで駐車場に向かい、車に乗り込む。
駐車場に着いて終わったら連絡ください、と約束をして別れた。
事務所についてご機嫌な私に先輩が不審な目をむけて。
「そういえばホームページ、コナンから聞いてチェックしたから昨夜から公開してるぞ」
「そうなんですか?」
確認しますね、とパソコンを立ち上げた。
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