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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第4章 認めたい気持ち


片付けは自分がやるという言葉に甘えて支度を終えた。嘘のように甘い時間に、朝からまだ夢の中かなとすら思う。
予備の合鍵を隠していた化粧箱の中から取り出して、キッチンに戻る。

「…安室さん」
「はい、どうされ」

洗い物を終えた水回りを綺麗に掃除していた零…安室さんの背中に抱きついて。

「あげます」
「“○○”を?」
「からかうならあげません」

待ってください、と手を洗ってタオルで拭いて。安室さんが私の手に握られてる鍵に気づいて、受け取る。

「次から普通に入ってきてください」

嬉しいです、と手を握られて、幸せを感じる。
まだ時間ありますね、と時計を確認されて少し腕を緩められ安室さんと向き合い抱きしめられて。

「…また、来ていいんですね」
「安室さんも、零も…」

抱き合う背中のシャツの中に手が入って来て、パチン、とフックが外された。何をするつもりだと慌てて離れようとするけど離してもらえない力に抱きしめられて、零の手の熱が背中をなぞる。

「…んっ…零…、やだ…っ」
「少しだけ」

何が少しだけだ。片手はスカートの下から尻にも触れてくる。

「…零、…っ…それ以上は…」

シたくなるから許して。
顔に熱が集まるのがわかる。

「…濡れてる?」
「やだ…っ、本当にダメだって…!」

人に合わせられない顔になる。
これから仕事だっていうのに。
蜜口に指が浅く入って、すぐに下着から手を抜かれた。
少しだけ濡れた指を、見せつけるように舐めて。

「嬉しくてつい」

睨む視線に効果がないことはわかってるけれど、睨まずにいられなくて。

「○○、そんな怖い顔しないでください」

怖いなんて思ってないくせに。
外されたホックを慣れた手つきで付け直されて、何事もなかったかのように服装が元に戻る。
こめかみに口付けられて、それだけで顔が緩むのが自分でも分かって。

「…零のばか」
「○○、“安室”です」
「………安室さんのばか」

欲情しかけた気持ちを落ち着かせて、零…安室さんの手を握る。
家を二人で出て、安室さんの運転でポアロ近くの駐車場に停めて。そこで別れた。




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