第12章 運命の番(3)…緑川景光>>2
「わぁ!素敵…ギターは沢山の種類があるのを知っていましたし見たことや弾いたこともありますけど、こんなに多くを見るのは初めてです!確か光さんのギターは白のエレキギターでしたよね?」
「ぁ、あ…そぅ、だね」
「今度聴かせて下さい…あっ。一緒に演奏するのも楽しいかも知れませんね?」
春枝のコロコロ変わる楽しげな顔に俺まで嬉しくなってしまう。しかし相変わらずエネマグラは外しては貰えずムズムズとした感覚が襲って来る為、返事を返すだけでやっとの状態だった。アコースティックギターを手に取り、手馴れた様子でバラード曲を軽く弾いて見せる。春枝に聞き惚れるように店員は小さく拍手を送っており、照れたようにぺこりと頭を下げていた。世辞ではなく本当に上手い…昔、ギターは嗜む程度だと笑って言っていたが、本当になんでも出来るんだなと春枝を見つめた。エレキギターよりもアコースティックギターの方が扱いが難しいのだ。
「さてと…そろそろ行きましょうか」
「えっ、あ…あぁ…」
また来ますと店員へ微笑みかけて、春枝は俺の手を掴むと店を出て行く。艶のある髪をなびかせればαの匂いとシャンプーの香りが鼻を掠めて中がきゅうきゅう締まった。
ーーー。
店を出てブティックなどを見て回る。時折カチッとまた電源を入れられ、ビクンと体を震わせれば愛おしげに見上げられた。
「はっ…はぁ、ふ…んんっ…」
「光さん?」
「春枝…もぅ…」
春枝に甘えるように伝えれば、目を見開いて笑った。キュンキュンと胸が痛み、中が締まる。またいいところを押し当ててしまい喘ぎ声をあげてしまいそうになった。勃起が止まらない…もう春枝が欲しい。中が疼いてぐちゃぐちゃに濡れてしまい目が潤む。電源を消してうっそりと笑う。
「どこに行きます?」
「二人きりに…なりたいっ…」
「それなら…カラオケなんてどうでしょう」
ーーー。
春枝の行きつけのカラオケ店に来た。知り合いというより桜花グループが建設したとされるカラオケ店らしくすんなり入ることが出来た。高そうでホテルのような雰囲気に普段の俺なら遠慮がちになるが、エネマグラを早く抜き取って欲しくてソファーにぐったりと横になる。手が震えて上手くズボンが脱げない、その時春枝はまたカチッと電源をいれた。