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裏『探偵』αな女がΩの男達に求愛される話。

第16章 運命の番(1)…降谷零>>3


「ぁ、ぁっ…も、やだ、やだぁあっ…」
「嫌じゃなくて、いいでしょう?」

お風呂から逝きそうなところで何度も寸止めし、クタクタでのぼせる手前で招き入れられたのは彼女の匂いが充満する寝室だった。逝かせて欲しいと何度も頼み込む俺に、彼女はまた俺の自身の根元を掴み出さないよう力を入れる。弄ばれるように指でまた中をかき回す。逝きたい、春枝が欲しい。奥へと貫いて俺をドロドロになるまで甘やかして犯して欲しい。涙やよだれで汚れた俺の顔をうっとりするように彼女は、優しく瞼へ口付けを落としてくれる。愛おしそうに俺を見下ろして来るからまたきゅうきゅうと中を締め付けた。

「ふふ、中を締め付けて…そんなに欲しいんです?」
「ほし、春枝の…欲しぃ…」
「それじゃあ、私の気持ち理解出来ました?」
「ぅう、わ…わからなっ…」
「少しでも考える気、あります?」
「考える…かんがえるっ…?」

俺は一体なにを考えていたんだっけ?春枝の想いを理解ーー…そうだ。俺は彼女の気持ちを考えないといけなかったのだ。

「あっ…α性の男と、関係を持ったから?」
「うん、不正解」
「ぅぐっ…やめっ、逝きた、いぁ、あぁ、ああ゙っ!」

また寸止め。根元を押さえたまま、器用に指先でカリカリと中を引っかかれる。俺が気持ちいいところをしっかり分かっていて、中をまた締め付けた。正解を導かない限り春枝は逝かせてはくれないだろう。それでまた興奮している俺は春枝に負けず劣らずの変態だなと思った。

ーーー。

もう本当に分からない。しかし未だに逝かせては貰えずに寸止めのまま中を弄ばれてと繰り返す。一体なにが不正解なのだろうか。

「ごめんなさ、ごめ、なさっ…」
「本当に分かりません?私…お風呂に入って来た時、ヒントを教えたはずなんですけど」
「ひんと…?」

ヒント、ヒントとはなんだ?いつ、どこで?そう必死になって考えるも欲望が邪魔をして頭が働かない。だが思い出さないと春枝は俺をいじめることを止めない。逝かせては貰えない。だから彼女のやりとりを思い出した。お風呂に入った俺は体の隅々まで洗い流した、その時春枝が入って来たのだ。泣く俺に対して彼女は悲しげに目を伏せて『零さん、言ってくれたら…私がかき出したのに、どうして言ってくれなかったんですか?』と言ったのだ。
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