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わたしは黄桃

第3章 缶



「有…」
「あっ…ん」

そのまま抱きつかれ、のしかかられた。
彼の体温が直に伝わってくる。
重たい。あたたかい。重たい。

しばらく肌を擦り合わせるように私達は愛撫しあった。

「ハァ…」

やがて息をひとつついて、彼は挿入の体勢をとった。
「もういい?」とか「挿れるよ」とか、そんなこと一言も言ってくれないのね、別にいいけど。

「有」

脚をグイと持ち上げられ、彼のものがあてがわれる。
彼が腰を進めると、強い圧迫感が襲ってきて、後は一気に押し入られた。

「あっ…ん、んう」

無遠慮にズクズクと中を蹂躙される。彼は何度も何度も、繰り返し突いてくる。ガクガクと体を揺さぶられると、自分がちっぽけなオモチャになってしまったような感じがした。

「ハァハァ…しゅうく、あ、あん、あん…やぁん…」

それでも私の体は悦んで快感に流されている。
少し乱暴な彼の動きが、私の体には心地よいのだろう。だっていつものことだ。もう慣れた。いや、慣らされてしまったのかもしれない。

「あっ…ん、すご、い…奥、くるの…」
「ん…ハァ…。凄く、いい…」

目を閉じてしまいそうになったけれど、懸命にこじ開けて彼の顔を見上げた。

彼は気持ちよさそうに目をつむり、眉間にシワを寄せている。汗がツゥとその顔を伝い、綺麗なラインを描いて落ちた。
本当に彼は、鼻筋なんかスッとしていて、綺麗な顔立ちだと思う。

私、彼の顔に惚れたんだっけ?
なんで彼を好きになったんだっけ。
思い出せないなあ…。

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