第3章 後編 王の願い 少女の想い
そっとナミの手を掴むと、首を振る彼。
「これは大切な奴が、大切な人に贈ったものだから」
「え?ルフィ、何か知って…」
「よーし!決めたぞ!!」
驚いている仲間を他所に、何時の間にか願いを決めていたルフィ。
当然、何を願うか想像もつかない仲間達は、若干焦りの声を上げる。
「だ、大丈夫かルフィ?そんな簡単に決めて…」
「そ、そうだぞ。世界を縛るんだぜ?」
「別に何だっていいだろ」
「まぁ、こいつのことだから変なルール作りそうだがな」
「フフフ、そうかしら?意外と船長は、世界のことを見ていると思うわよ?」
仲間が思い思いに言葉を口にする中、虹色に輝くポーネグリフが空中に浮いた。
それと同時にルフィが言葉を発する。
それは、新たな世界が誕生した瞬間だった。