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白夜に輝く一番星《ジョジョの奇妙な冒険》

第5章 シンガポールの“暇”(いとま)



アンは承太郎と由来を見た。

(まだ言ってないな…助けてくれたお礼…)


アンを外して6人は輪になり、彼女をどうするかを話し合った。

「あの子、我々といると危険だぞ」

「しかし、お金がないんじゃあないのかな」

アヴドゥルと花京院の言葉はもっともだ。

ジョセフが出した決断は、

「しょうがない。ホテル代を面倒みてやるか。
ポルナレフ。彼女のプライド傷つけんようつれて来てくれ」

取りあえずまだ行動を共にすることにした。

お調子者でムードメーカーの才があるポルナレフならうまく誘導できる…

「おい!貧乏なんだろ?めぐんでやるからついて来な!」

「……」

わけでもないな。


7人は旅の疲れを癒すため早急にホテルへ向かう。

迷っても仕方ないので、ジョセフはすぐそこにあるひときわ大きなのを選んだ。

そこに入った途端に目に入ったのは、たくさんの人集りに高そうな装飾。

流石アジアでも屈指の観光地であるシンガポール。

観光業が盛んなだけあり、ホテルの設備も充実してる。

その分、お代も高そうだ…

ジョセフはそんなの全く気にせず、フロントのチェックインでスラスラ筆を走らせる。

スピードワゴン財団創始者の身内であり、不動産王である彼にとってみれば安いものだった。

しかし由来は、遠慮の気持ちで一杯になった。

旅のお供とはいえ、こんなところに泊めてもらうなんて…

(申し訳ないな…)


※ここで少し豆知識

ホテルの“フロント”というのは、英語でいう“front”(前方)からできた言葉

日本人相手なら“ホテルの受付”だと分かるが、外国人だと、“ホテルの前”とそのまま解釈をする場合がある

この言葉はいわゆる和製英語に近いので、外国人相手には“front desk”と使う方が好ましい


手続きのサインが終わり、あとは部屋割りだけ。
2人一部屋なので、

「ワシとアヴドゥルでまず一部屋」

「僕と承太郎でもう一部屋」

スムーズに決まっていき、残りはアンと由来とポルナレフの3人。

「そして…」
「私と彼女でさらにもう一部屋…ですね?」

ジョセフに言われるよりも先に、由来が自ら名乗り出た。
アンの肩に手を置いて。

(さすが。ポルナレフと違ってよく分かってる)

彼女は空気を読むのが、本当にうまい。

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