• テキストサイズ

白夜に輝く一番星《ジョジョの奇妙な冒険》

第3章 DIOの呪縛



『!!』

周りは花京院の時よりさらに驚いた。

「君までも…!」

「まさか…自分も行かなきゃいけないという空気に釣られてるのか?」

そう言うように、ジョセフもアヴドゥルも彼女の同行に賛成し難かった。

(いくらスタンド使いでも…女の子を過酷で危険になりうる旅に連れていくわけには…)

しかし由来は首を横に振った。

「そんなんじゃあありません。私にも一応、DIOに会わなきゃいけない理由があるんです」

「どういうことだ?」

ジョセフやアヴドゥルよりも、承太郎が先に質問した。

(む?承太郎の奴。食いつくように誰よりも早く反応しおった……意外じゃ)

ジョセフはそんなことを思っていた。


「……発端は2年前です。昨日話したように」

「刺客からの襲撃ってやつか?」

由来は黙って頷いた。そして説明を続ける。

「返り討ちにして、目的を聞いたところ……「DIOのためにその才能を使え」とか、「お前の居場所はそこじゃない」とか。訳の分からないことばかりを吐いて、姿を消した。もちろん、断りましたけど」

あんな奴らの仲間になるなんて、それなら死んだ方がマシだった。

「つまりDIOは、君のスタンド使いとしての才能を見出し、刺客を寄越してでも、無理やり服従させようとした。そういうことか?」

ジョセフがそう聞くと、由来は黙って頷いた。

「花京院くんのように、肉の芽を植え付けられなかったのは、不幸中の幸いでしたが……でも、奴らは危険です。あの時、確実に倒すべきでした」

最後の言葉に悔しみの感情が込められていた。物静かな彼女だからこそ、言葉の重みが違う。

「DIOをこのまま野放しにしてはいけない。私も同感です。あの時、やり残したことをやり遂げたくなった。過去に残してしまった真実を見極めたい。だから……」

由来はジョセフ達の反応を伺うべく、口をつぐんだ。

/ 443ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp