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白夜に輝く一番星《ジョジョの奇妙な冒険》

第3章 DIOの呪縛



そしてまた写真解析を始めた。

「いつ念写しても背景は闇ばかり!わしの念写では、やつの居所は分からんッ!」

由来はまた手元の写真を見た。

「アヴドゥルさん。エジプトで会ったのなら、そこにいるのでは?」

「いや、断定はできない。相手は怪物だから地球の反対側にさえいるかもしれん。これまで様々な手段で調べてきたが、この闇までは解析できなかった」

確かに…何か決定的な手掛かりさえあれば…


「おい。それを早くいえ」

由来はそれを承太郎に手渡した。

「ひょっとしたらその闇とやらがどこか…」

ドキューン

承太郎は自分のスタンドに写真の背景を見せた。

「わかるかもしれねえ!」

ゾゾゾゾ ギン!ギン!

「DIOの背後の空間になにかをみつけたな」

棚からメモ帳と鉛筆を取り出した。

「俺のスタンドは脳の針を正確に抜き、弾丸をつかむほど精密な動きをする……スケッチさせてみよう」

ザザザーッ ザザーッ ザザ

鉛筆の摩擦音だけでも、とんでもない速さであることが認識できる。

普通のデッサンなら何十分もかかるのを、1分もかからずに描き終えたそれは

バーン

「ハエだ。空間にハエがとんでいたのか!」

「しかし、ハエなど何の手掛かりも…」

「待ってください!このハエ、見覚えがあります!ジョジョ。図鑑はないか?」

「離れに書庫がある」

「メモをもらうぞ。調べてきます」

アヴドゥルは急ぎ足で書庫に向かった。


そのタイミングでホリィが目を覚まして意識を取り戻してくれ、一時周りは安堵した。

「パパ…私…」

「いいから寝ておれ。承太郎!水じゃ水」

母親が意識を取り戻したことで、承太郎は安堵の表情を浮かべ、水を取りに部屋を出た。

室内はジョセフとホリィと由来だけとなった。

ムクリッ

ホリィは布団からゆっくり体を起こした。

「無理しない方がいいです…まだ安静にして…」

「由来ちゃん。ごめんなさい、おもてなしするつもりが…あなたに迷惑をかけて…」

「そんな…とんでもない」
(この人…)

今のホリィさんは、あと50日で命を落としてしまう危険な状態

本人に言えるわけないし、私たちに出来ることは彼女に負担をかけないよう配慮することだけだ

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