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白夜に輝く一番星《ジョジョの奇妙な冒険》

第9章 雪辱



つまり、今のコイツらの残弾数はたったの二発。

承太郎から弾を1発もらっているのなら、承太郎と由来は同時射撃で1発しかできん。

2発もらったなら、承太郎の手元には弾は残ってねえ。同時射撃はできねえ。

(何にせよさっきの承太郎が放った足止めの2発は、結局は無駄打ちだったってわけだ)

由来は腕の呪いが解けちまったから、銃を撃てる。

だがそれでも、お前が俺に当てることは不可能だぜ!

敵は今度こそ由来だけに焦点を当てて、滑って勢いよく向かった。

ガチャン カチャリ

由来は慣れた手つきで銃に弾を込めた。

(やはりその銃を使う気だな。これで承太郎が撃つ弾の数は、1発以下だと証明された!)

俺に1発の同時射撃だろうと、由来の正面からの2発の連続射撃だろうと、俺に子供だましは通用しない!

(兎神…)

承太郎は岩陰から出ることなく、敵が由来にどんどん近付いていくのを心配そうに見つめた。

銃を撃つ構えを保ちながら。

「由来!!お前は!ジョースターの娘を、承太郎の母親を、その家族を助けるために戦っていると言ったな!」

「!」

「家族のためだと?他人の母を救う?笑わせる。愛されなかった哀れなガキが!お前は……






























実の母親に殺されかけたくせによぉ!」

「!!」

(何…だと……?)

由来は全ての弾丸を込めて、銃口をこちらに向かっている敵に向けた。

由来の顔は、悲しみはこれっぽっちもなく、薄笑いを浮かべていた。

敵が動揺させることだけを考え、
・・・・・・・・・・・
この銃に込められた弾丸を考えなかったことに感謝した。

自分の思惑通り相手が真実の戯れ言ばかりで、こっちの思惑に気付いていないことに、ありがたく思った。

それで笑っていた。

フッ

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