第8章 雪解け
承太郎は足を地面ごと凍らされる前に、スタープラチナでジャンプして、何とかそれを免れた。
着地の際、滑って転びそうになるがスタープラチナで体勢を整えた。
一度でも転んで彼女を落として、打ち所が悪かったら本当に死んでしまうかもしれない。
(これは…マズいことになってきたぜ…)
この氷の上じゃ、満足に戦えない。
敵のスタンドが射程距離内に入った途端に速攻叩いてけりをつけるつもりだった。
(だが、由来のスタンドを攻撃すれば、コイツは……)
攻撃が反映されるのは、今操っている敵か。それとも、元のスタンド使いのコイツか……
敵はじっくり考える余裕も与えてくれず、ホワイトシャドウを承太郎に向けて突進させた。
(正面から…!)
承太郎はスタープラチナを目の前に出した。
ドォンッ!!
スタープラチナがホワイトシャドウの両肩あたりを掴んで止めて、押し合う状態になった。
(な、何てパワーだ……!こんなに強かったか…?)
グオアアァ!!
ホワイトシャドウは口を大きく開けて、スタープラチナに噛みつこうとした。
「オラッ!!」
それを阻止するために応戦して殴ろうとした。
『私は自身のスタンドを…ホワイトシャドウを、傷付けたくないよ……』
「!」
ピタッ
承太郎は由来の悲しいそうな声を思い出してしまい、スタープラチナの拳を止めた。
「やっぱりできねえよなあ!アイツのスタンドだからよお!!」
ガブリッ!!
「!!」
ホワイトシャドウに左腕を噛み付かれ、血が溢れ出た。