第6章 忍び寄る“影”(敵)
(マサカ、サッキノゴミブクロ二、スタンドコオリヲ…!)
投げる直前、由来はホワイトシャドウであらかじめ凍らせていた。
そしてそれは、射程距離内であれば、直接触れていなくても自由に凍らすことができる。
本体が不明の化け物スタンドは、身動きが取れず戦闘不能になった。
「相手が悪かったね。名の知らないスタンド」
この氷は、私が解除しない限り決して消えない。
しかしまだ油断はできなかった。
氷を破壊することもできないところから、敵はパワー型ではない。
遠隔自動操縦型かもしれない。となると、本体はかなり遠くにいる。
とにかく、今私がやるべきことは、このスタンドから本体の居場所や目的などの情報を引き出してから抹消することだ。
スタンドを倒しても、本体に直接攻撃がないのは難点だが。
逃がしでもしたら、また新たに被害者を出すからな
「で、あんたは今何をしていたのか。しゃべってもらおうか。もし嘘でもついたら…」
「スガタヲケシタオマエガ___」
「?。今何て言った?」
「スガタヲケシタオマエガ、ナゼコンナコトヲ?」
姿を消した?
コイツ、まるで私と会ったことがあるような口振りだ。
私を錯乱させるためのハッタリか?
「日本人は単一民族だから、別の誰かと間違えているんじゃあないのかな?私はアンタのような薄気味悪い知り合いはいない」
身動きがとれないこの状況で、何を言うかと思えば。
「DIOサマカラ、ウケタオンヲワスレルトハ、ナントイウハジシラズダ」
「!。何の話だ?」
DIOだと?ますます人違いだ。そんな奴に恩を受けた覚えなんてない。
情報を引き出すどころか、話が全くかみ合わず行き詰まっている。
「コレハ、ジョースターノマツエイヲサガスヨリモ、ソウキュウニ、タイショスルヒツヨウガアル」
「だから!何の話かと聞いている!」
気絶していた女性が目を覚ました。
(私が大声を上げて、目が覚めたか…!)
敵は身動きが取れないから、まずは被害者を優先しよう。
「大丈夫ですか?お怪我は?」
「私の、私の彼は、どこ…?!」
女性はやけに混乱した様子で、私にすがりついた。
「ねえ!どこにやったのッ?!」
「お、落ち着いて下さい。その彼って…」
そういえば、女性のそばに一緒に倒れていた男がいない!いつの間に消えた!?