第6章 忍び寄る“影”(敵)
レストラン内の全員が、突如大声を上げて出てきたポルナレフに驚いた。
「どの野郎だ!この人の数…く…くっそぉ~!?」
ドガッ
レストランを飛び出していった。
「何なんだあの男は?」
さっきまでの、ピアノによって創り出された優しい空気はかき消された感じだ。
食事客は呆然としてる中、ジョセフたちはポルナレフの後を追いに、外へ出た。
「どうしたポルナレフ」
「何事だ!?」
ワナワナと震えながら、ポルナレフは外の人混みを見つめながらはっきり言った。
・・・・
「いまのがッ!今のがスタンドとしたなら…
・・・
ついに!
・・・ ・・・・・・・
ついに!やつがきたゼッ!
承太郎!おまえがきいたという鏡をつかうという「スタンド使い」が来たッ!」
『!』
「おれの妹を殺したというドブ野郎~ッ。妹の命を魂を尊厳を全てを踏みにじったドクサレ野郎。ついに会えるぜ!」
「お前の敵がこの街に…」
ポルナレフにとっての、因縁の敵。
ソイツがポルナレフの目の前に現れたというのだ。
(敵は私たちの能力を知り尽くしている。それに、ポルナレフさんは強いが、御手洗いくらいの狭い部屋で奇襲にあえば、かすり傷1つくらいついてもおかしくない。でも、ケガしてないところから、敵は
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最初から戦う気はなかった。わざと現れたのか!)
由来はそんなところまでも予想がついた。
何故なら、彼女も
・・・・
経験済みだったからだ。
2年前の、あの路地裏で…
バ~ッ
「ジョースターさん。おれはここであんたたちとは別行動をとらせてもらうぜ」
『!』
ここで、人混みを見つめているだけじゃ何も起こらない。
だったら自ら行動を起こすまで。
「妹のかたきがこの近くにいるとわかった以上、もうあの野郎が襲ってくるのを待ちはしねえぜ。敵の攻撃を受けるのは不利だし、おれの性に合わねえ。こっちから探し出してブっ殺すッ!!」
「相手の顔もスタンドの正体もよくわからないのにか?」
「『両手とも右手』とわかってれば十分!それにヤツの方もオレに寝首をかかれねえか心配のはずだぜ。じゃあな」