【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第2章 Hardenbergia -奇跡的な再会-
あれから数ヶ月。
私は実家に戻り、今は嫁ぐ前と同じ生活を送っている。
束の間の息抜きに、私は趣味の花屋巡りをして色んな花を見て楽しんでいた。
庭園に今度は何の花を植えようかな…?
やっぱり、また大好きな花にしようかな?
ユリの花…。
清廉でどんな花よりも美しい純白の白ユリ。
「あ…」
どれにしようか選んでいると、長い黒髪を靡かせながら歩く細身の男性の背中を目の端に捉えた。
たまたま通りかかったその男性には見覚えがある。
あの嵐の夜、ゲイルを殺めたーー…
私を解放してくれた男性ーー…
「待って…!」
思わず私は走り出し、後を追いかける。
こんな時に高めのヒールなんか履いてきちゃったからすっごく走りにくい!
人通りが多くてなかなか前にも進めない。
結局全然距離が縮まらないまま、彼が角を曲がったところで見失ってしまった。
「はぁ…はぁ…」
膝をついて肩で息をする。
もうこれ以上は追えなさそうだけど、きっと私ならできるはず。
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