【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第4章 Anthurium -恋に悶える心-
海に近い都会の街の夜。
潮風の吹くこの街に、隠れ家的なバーがある。
いつも静かで喧騒とはかけ離れた店。
店内には男が二人いるだけだった。
「へぇ。そんなことがあったの♠︎」
今まで珍しく黙って話を聞いていたヒソカ。
彼は面白そうに頬杖をついてグラスに入ったブランデーを覗き込む。
「そりゃあ怒るだろうね♢」
「何で?」
ヒソカの隣にはイルミ。
イルミはヒソカの言葉にかくんと首をかしげた。
「キミは本当に他人の感情になるとホント、疎いよねぇ…♠︎」
「ヒソカに言われたくないなぁ」
イルミはムスッとして口を尖らせる。
「ボクは相手の気持ち、結構考えてるケド♢イタズラして茶々入れたいから…♡」
ヒソカはカードを眺めながら薄笑いを浮かべる。
イルミはそんなことは興味ないとでも言いたげなほどすぐに話を戻す。
「で?何で怒ったの?」
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