【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第3章 Calendula -失望-
ゼブロさんのご好意に、私はさっきとは打って変わって顔をパッと明るくした。
「是非!お願いします!」
私はゼブロさんに携帯の番号と宿の場所を教え、執事の方へのご連絡をお願いした。
お金ならあるから、彼が帰るまで滞在すると決めて山を降りた。
宿に戻った頃には日は完全に沈み、月が顔を出す。
昼間の暖かな陽気とは打って変わり、少し肌寒いくらいだった。
適当に選んだ宿は3階の1人部屋。
簡素なもので、お風呂は大浴場、部屋にはベッドとテレビ、ちっちゃい立方体の冷蔵庫、テーブルと1人用のソファが1つあるだけ。
うちの部屋のクローゼットくらいの広さかしら。
汚くはないけれど、小綺麗にしてある。
ベッドのそばにある窓を開け、夜空を見上げる。
街灯なんてなくても十分明るいくらい、澄んだ夜空には満月と満天の星が輝いてる。
「はぁ…」
いつになったら会えるかな…?
でも、会ったとして…私はどうしたいんだろう?
わからない。
わからないけど、彼に会いたい。
気持ちばかりが先走ってしまう。
_