【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第3章 Calendula -失望-
「着いたよ、嬢ちゃん」
タクシーの運転手さんから到着を告げられ、運賃を支払って車から降りた。
「大っきい…」
これが『試しの門』か…。
空まで届いちゃいそうなくらい大きな門。
それは小さい門の外側により大きな門といった具合に大きさが分かれているようで、それぞれの扉に小さい順にローマ数字でI〜Ⅶと書かれている。
そして、その上には2体の巨大な龍が向かい合わせで睨み合っている。
今にも動き出してこっちに吠えてきそう…。
確か、この門すっごく重たいんだよね。
どのくらい重いのかわかんないけど、ガイドブックにそう書いてあった。
「おや、若い女性のお客さんがお一人ですか。珍しいですね」
試しの門の巨大さを目の前にして思わず呆気に取られていると、ふくよかで優しそうなおじ様が歩み寄ってきた。
グレーのスーツのような作業着を着てる。
たぶんここの使用人さんかな?
「おっと失礼。私はゼブロ。まぁ、ここの管理人みたいなもんです」
「初めまして、ゼブロ様」
「ゼブロでいいですよ、お嬢さん。ここへは観光ですか?」
私は首を横に振る。
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