【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第19章 Globe thistle -傷付く心-
それから病院に着き、イルの治療の順番を待つ。
待合室のソファに腰をかけると、ふとさっき会場で気になったことが頭をよぎる。
「ねぇ、イル」
「ん?」
「ゴンくんが言ってたキルアくんってどなたなの?」
「あぁ、オレの弟だよ」
「弟…?」
私は思わず目をぱちぱちさせる。
「あれ?言ってなかった?オレ兄弟いるんだ」
そういえば…ゼブロさんがそんなこと言ってたっけ。
「俺が一番上で、次がミルキ、その次がキルアで、最後がカルト」
「キルアくんはゴンくんと同じくらい?」
「うん。今12歳」
「そうなの。まだ子供なのね。じゃあもう一つ。あの時ゴンくんが言ってたこと…」
ーーー…
ゴン「どうしてキルアが友達つくるのはダメなのに、自分は恋人つくってるの?」
ーーー…
「キルアくんがお友達をつくっちゃいけない理由って…何?」
イル、お願い。
どうか私を納得させられる理由を話して…。
イルは数秒の間私をじっと見つめ、それからゆっくりと口を開く。
「殺し屋には必要ない。邪魔なだけだから」
「邪魔…?」
思わず顔が強張る。
イルは私から顔を逸らすように、下を向きながら淡々と続ける。
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