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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第15章 Purple Anemone -あなたを信じて待つ-





「読書ならご自宅に帰られてからの方がゆっくり読めるのではなくて?」

「続きが気になってしまって。読んでる内に気付けばこんな時間でカフェからも追い出された。クライマックスだから余計に先を知りたくて、仕方なくここで読むことにしたんです」


彼の気持ち、よくわかるわ。

続きが気になって仕方ない時ってあるわよね。

本に没頭して読み耽ると、時間なんて感覚も忘れてしまう。


「カフェにいる時からあなたのことが気になっていた」


え?

それって、カフェにいた時から私を見ていたってこと?


「どうしてですか?」

「こんな時間まで一人でベンチで待ち続けているあなたが…この本の主人公に似ていたからか」


彼は本をパタンと閉じ、立ち上がる。

読み終わったのかしら。


「もう夜もだいぶ更けてる。待ち人は諦めてあなたも帰った方がいいんじゃないか?」

「いえ、待ちます。あの方はいつも約束を守ってくださるので…」


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