【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第14章 Pink Tulip -愛の芽生え-
でも、それができない。
他の人ならオレは絶対にほっとけるし、なんなら忘れてる。
彼女だから、リリィだから、ほっとけない。
それにオレ、なんか彼女に好かれちゃってるみたいだし。
ヒソカもそう言うんだから間違いない。
ーーー…「なんか今のキミ、恋する乙女って感じ♡」
…そうだ。
恋…。
リリィのこと考えながらこの不毛な鬼ごっこしててわかったのは、その男と一緒に逃げてる女はおそらく恋人か妻。
何があっても手を離さないで逃げてく。
愛の逃避行?
「くだらない」
その男と一緒にいなければ、その男が手を離していれば、女は助かったかもしれないのに。
「こっちだ!」
男がどんどん狭い路地に入っていく。
でも残念。
空気の流れ止まってるし、そっちは行き止まりだと思うよ。
右手に何本か針を持って袋小路に追い詰めていく。
「クッ…壁!?」
ほらね。
三方向を壁に囲まれて、唯一の脱出口である道をオレが塞ぐ。
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