【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第11章 Lily of the valley -幸福の再来-
「あの…ごめんなさい。昨日はベラードがあなたに失礼なことばかり言って…。それに、あなたのことお待ちしてたのに結局寝てしまいました…」
「いいよ。気にしてないし。キミが寝てくれてた方がオレも殺りやすかったしね」
「え?」
やりやすかった…って?
「だって、夜の山って断末魔すっごい響くからさぁ、聞こえちゃうかもしれないし…。リリィのこと起こしたくなかったんだ」
「や、やっぱり本当に…」
「うん。殺してきたよ。オレ、殺るって言ったら殺るから」
イルミ様は平然と言ってのける。
それはそうだ。
だって、彼は殺し屋なのだから。
「…そう」
「元気ないね。どうしたの?」
私が…私の殺意が本当に人を殺してしまった。
いくら私の大切な人を守るため、殺されないためとは言え、こんなことをして…本当に良かったのだろうか。
イルミ様が私の穢れを清めてくれたこの心を…悪魔に売ってしまったんじゃないだろうか。
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