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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第10章 Plumeria -内気な乙女-





「ここで言い争っても仕方ありません。ひとまずはお嬢様の安全はお約束していただけたことですし…良いでしょう」

「うん。約束は守るよ」

「勘違いなさるな」


ベラードの語気が少し強まる。


「こちらとしても、アリア・ルジュエという脅威がありながらまた更に敵を増やしたくはありません。そういう意味で今回ばかりは引き下がるまで…」

「オレは敵になるつもりはないよ、『リリア』のね」


ベラードとは裏腹に、イルミの声はまるで機械のように全く変わらない。


「そうですか。それは結構。では、お嬢様に宜しくお伝えください」


その言葉を最後に、電話がすぐに切れた。


イルミはふぅと息をついてから元いた部屋に戻る。

ベッドを見れば、リリアはすやすやと寝息を立ててもう眠りについていた。

イルミはそっとベッドに腰をかけ、リリアの顔にかかった真っ白な髪を優しく耳にかける。

そして、顔を近づけて耳元で囁く。


「…おやすみ、リリィ」


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