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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第8章 Water lily -信頼-





「助けて…っ」


私は涙を手のひらで拭いながら震えるか細い声でそう伝える。


「姉と名乗る人に追われているんです…。このままじゃ私のせいでみんな死んじゃう!フランが私をかばって撃たれて…他のみんなも重傷で…。私が…私がみんなをーー…」


とにかく必死に嗚咽を止めながら、いち早く伝えなきゃいけないことを次々に湧いて出てきただけの煩雑な言葉の羅列で繰り返す。


「それでこんな所まで来たの?」


私はうんうんと小刻みに頷く。


「ふぅん。意外と根性あるんだ」


すると、イルミ様がふわっと私の頭を撫でた。


「ふ…っ。うぅ…イルミ様ぁ…っ」


止められそうだった涙がまた溢れてくる。

イルミ様はそんな私に気付くなり、パッと両手を挙げた。


「あ…触られるの嫌だった?」

「違うんです…っ。ごめんなさい…。ホッとしたのでぇ…っ」


私は涙を両手で拭うと、イルミ様はまた少しだけ私を見て笑った。


「落ち着いて。ここにはオレとキミしかいないから」


そうだ。

そばにイルミ様がいてくださる。

もう、大丈夫なんだ…。

泣いてばかりじゃ始まらない。


私はこくこくと頷き、ふうと深呼吸する。


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