【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第8章 Water lily -信頼-
フラン、ベラード、みんなーー…
ごめんなさい。
助け、呼べなかった…。
クラピカさんも、ここまで大変な思いしてついて来てくれたのに…。
後悔ばかりが頭を駆け巡る…。
こんなことなら、あなたにはっきりと自分の気持ち…伝えてたら良かった…。
あなたのことが、好きですとーー…
「イルミ様ーー…」
…しかし、私の身には何も起きない。
バァン!と大きな音がして頭に風穴が開いて、私の意識はぷつんと途切れるんだーー…
と思っていたのだけど。
なぜかドサリドサリと何かが倒れる音が聞こえる。
「リリア?」
「!」
その声に思わずハッと息を飲み、目を開けて振り返る。
眼前に、針を頭に刺した黒服たちが倒れている光景が広がる。
そんな死体の中、1人だけ立っている影ーー…
「イルミ、様…?」
「あ、やっぱりそうだ」
イルミ様は少しだけ口角を上げて笑い、私に歩み寄る。
「わ、私…生きてる?」
イルミ様が不思議そうな顔で首をかしげた。
「うん。生きてるよ」
頭が追いつかない…。
黒服たちはイルミ様がやっつけてくれて、私は…生きてる??
私…生きて、やっとあなたにたどり着いた…?
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