第7章 新たな出会い
影山side
中学最後の試合。
それがトスを上げた先には誰もいなかった。
打てなかったわけじゃない。
あれはもうお前にはついていけないと言う拒絶。
誰よりも長くコートに立っていたい。
誰よりも多く試合に出たい。
そう思っていたのに…
「トスを上げた先に誰もいねえってのはこえーよ。」
俺の本音だった。
"でもそれって中学の話でしょ!今は最強の相棒がいる"
そう自信満々に答える夢杏に驚いた。
それと同時に日向を見た。
コイツが最強の相棒…
"どんなボールでも打つ。だから俺にボール、持ってこい"
クッソ、、、
夢杏と日向の言葉にこんなに救われると思ってなかった。
試合が再開する前。
菅原さんから日向をもっと上手く使えるんじゃないかと言われた。
上手くってなんだ…?!
上手く…
日向の武器は並はずれた運動神経と反射、スピード、バネ…
なんだ。考えろ。
…そうだ。上手くできるかはやって見なきゃわからない。
でも今はやる以外の選択肢なし。
そう思い、日向を呼んだ。