第7章 新たな出会い
夢杏side
孝支さんになんでマネをやろうとしたのか聞かれた。
涼介やリナの事があって、行く道がわからなくなっているとき、きっかけをくれたのがあの試合の小さな巨人だった…
私もあんな風に飛びたいと思った…
あんな風に…
「テレビを見てー」
そう言おうと思った瞬間。
目の前で翔陽が高く飛んでいた。
まるで翼が生えたみたいに。
私が見たかったもの。
私がなりたったもの。
それはすぐ目の前に…
ブロックで止められたけど…でも…
そう思ったら体が勝手に動いていた。
翔陽の手を握り、今伝えたいことを伝えた。
興奮しすぎてすごいとしかほぼ言ってないけど笑
"夢杏!試合中!"
孝支さんの言葉にハッとして、
「頑張って」と言って戻った。
"次は決める"
すごく嬉しいと思った。
私に勇気も行く道も憧れもくれたもの。
私の中がまた少し光で満たされた。