第5章 踏み出す勇気
卒業の日–
リ「夢杏〜卒業だね〜泣」
貴『うん。そうだね。』
リ「これからも友達だからねえ泣」
貴『あ、はは』
苦笑いで誤魔化した。
"これで最後だよリナさようなら"
心の中で思った。
–卒業が終わった後
涼介に会いに行った。
最後と思えば頑張れた。
涼「高校も別々かあ寂しいな。浮気とかすんじゃねーぞ。夢杏はかわいいんだから心配だ」
そう言う涼介の目は笑ってなかった。
あぁまたか。でもこれで本当に最後。
これまでで1番と言っていいくらい
叩かれた。
蹴られた。
涼「いっぱい跡ついたね。これで安心」
貴『……それじゃあね』
涼「うん!またね」
痛みを堪えて涼介の家を出た。
歩くのもやっとなくらい身体が痛かった。
家に帰り、今までの我慢が一気に涙になって溢れてきた。
涙が出なくなるまで泣いた。
もう泣かない。高校は心から笑って過ごそう。
そう決意した。