第4章 絶望裏切り
あの日の泊まりの後から
リナはより一層、夢杏を事を気にかけていてくれる。
ほとんど放課後や休みの日はリナから
遊びを誘ってくれて、涼介とも会う回数が減った。
まだ、暴力はなくなってはいないけれど
頻繁に会ってた時に比べたら段々減ってきた。
涼介は暴力を、振るう時以外は
とても優しい。嫉妬とかもない。
でも
それが一番怖かった。
別れるように言うか悩みリナにも相談をした。
そんなの別れたほうがいいに決まってる。
でももしそれを言ってなにか、
取り返しのつかない事が起こったら...
恐怖からどうしても言い出せなかった。
リナも本当は言った方がいいって思ってると思う。
でもこれ以上危険な目に合うのをわかってて
言っておいでみたいな無責任ことは絶対に言わない。
このままじゃリナにも心配かけてしまう。
変わらなきゃ。
変われる。
もう1人じゃない。リナがいる。
頑張れる。
"夢杏。これだけは忘れないで。夢杏は1人じゃないよ。私がいる"
リナがそう言ってくれたのを思い出した。