第11章 悪夢再び
夢杏side
もう一度叩かれる
そう思った瞬間。
"パチッ"と目が覚めた。
貴『ゆ…ゆめ…?』
枕は涙で濡れていた。
すぐさま、辺りを見回した。
着歴も確認した。
それでも体は震えが止まらない。
自分の頬に涙が伝っていた。
夢の中で泣いていたんだと…
こんなにも怖いと…
自分の体だけが正直だった。
携帯の時計を見ると0時を指していた。
このままじゃ、朝目が腫れてしまうと思い
目を冷やすため自販機に向かった。
1人じゃ立っていられないため、壁をつたいながら歩いた。
ペットボトルを買った後、自販機の前にあるソファーに腰を下ろし目を冷やした。
昔の話を寝る前にみんなと話したからだろうか…
怖かった…
夢なのに現実になりそうで。
そう思っていると…
「夢杏??」
後ろから声がかけられ、"ビクッ"と体が反応した。