第1章 はじまり
ついこの間、
16歳を迎えた私は正式に審神者として
母の本丸を引き継ぐことになった。
本当は嫌だった。
ここでは、私は一人。
私の味方なんて一人もいない。
でも、
それでも、
母の望みなら仕方がない。
母は私が産まれる前から、
私が本丸を引き継ぐことを望んでいたらしい。
私は、母の命を奪ってしまった。
だから、
せめてもの償いができたら…
そんな想いで審神者となった。
大丈夫、私にはこんのすけがいるもの!
きっと、刀剣男士とも仲良くなれるよね。
私は呼吸を整えると、
目の前にある本丸へつながる大きな門をくぐった。