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*恋人はインキュバス*【R18】

第2章 夢か現か





「ほら…深呼吸してみろ」

「……、」

無意識に呼吸を止めていた私は、彼に言われた通り大きく息を吸い込んだ。
そしてそれをゆっくり吐き出す。


「ぁっ…!」

私が力を抜いた瞬間を見計らって、更にぐっと腰を押し進めてくる彼。
その衝撃に、あろう事か私は痛みよりも快楽を覚えてしまった。


「ふ……今軽くイっただろ?」

「っ…」

「処女のくせに入れられただけでイくなんて…流石俺の見込んだ女だ…っ…」

「んぅっ…」

「まだ根元まで入ってねぇから……もう一度深呼吸しろ…」

「……、」

(…うそ……)

こんなにお腹の中がいっぱいなのに、まだ全部入っていないなんて…


「俺の味を一度でも覚えたら…もう人間の男となんてセックス出来ないぜ?」

「ゃっ、ぁ…」

あまりの質量に私の中がギチギチと悲鳴を上げる。
もしこの媚薬の効果が無かったら…と思うとゾッとした。


「葵…」

「んっ…」

名前を囁かれ、不意に重ねられた唇。
彼の舌と共に流れ込んできた唾液すら、今は不思議と甘く感じて…


「…やっと全部入った……」

「はぁっ…、」

「お前の中…熱くて気持ちイイ…」

さっきまで涼しい顔をしていた彼の表情が余裕無さげに歪む。
その額にはうっすら汗も滲んでいた。


「…痛くねぇか?」

「……、」

投げ掛けられたのは意外にも私を気遣う言葉…
こくりと頷けば、フッと笑みを零した彼が瞼にキスをしてくる。
その行動に不覚にもドキリとしてしまった。


「…もう我慢出来ねぇから動くぞ?」

「ぁっ…」

ずるっと引き抜かれる感触に思わず声が漏れる。
ギリギリまで腰を引いた彼は、入り口付近の浅い場所で何度か抜き差しを繰り返した。


「んっ…、お前の中…俺のモンに絡み付いてきてヤバイ…っ…」

「ぁんっ…」

「もっと奥まで欲しいって誘ってるみてぇ…」

「ゃっ、ぁ…っ…」

再び彼のモノが奥まで突き入れられる。
今度はソコを突かれると、圧迫感以外の感覚が芽生え始めている事に気付いた。


「ほら…もっと乱れてみせろ…ッ…」

「ぁっ、ぁっ、ぁん…!」

「お前が乱れれば乱れる程、甘い精気が溢れてくる…っ…」

「ゃっ、ぁっ、ぁっ…ん!」



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