第2章 夢か現か
「もうとろっとろだな…」
「……、」
「この極上の香り…俺の想像以上だ」
「ぁっ…」
うっとりしたように囁いた彼は私の秘部に顔を寄せ、下着の上からぐっと鼻を押し付けてきた。
(やだ…そんな所…っ…)
「ふ…どんどん溢れてきやがる」
「っ…」
今度はソコにふーっと息を吹き掛けられ、それだけの刺激で私の秘部からは止めどなく愛液が溢れる。
きっと下着はもうその役目を果たしていないだろう。
「…しばらくこの香りを堪能していたいところだが……もう我慢出来ねぇ」
「きゃっ…」
ビリッと無惨に引き裂かれた下着。
私の両脚を抱えた彼は、吟味するようにソコを眺めてきて…
「…さすが処女なだけあって、綺麗なピンク色だな」
「……、」
「これから俺が穢してやるんだと思うとゾクゾクする…」
「んっ…!」
下から上へゆっくり舐め上げた後、彼はじゅるじゅると愛液を啜った。
まるで渇いた喉を潤すかのように…
「ぁっ…、ぁん…っ…」
自分の声とは思えないような甘い声が漏れる。
今まで自分ですら触れた事の無いソコ。
そんな所を得体の知れない彼に貪られているなんて…
(…でもこれは夢……)
私は必死にそう思い込もうとした。
インキュバスはあくまでも夢の中で性交を行う悪魔のはず……だからこれは現実じゃない。
「はぁっ…こんなに美味い蜜も精気を喰らうのも初めてだ……堪んねぇ…」
溜め息混じりにそう呟いた彼が、止めどなく愛液を零すその入り口を指で押し開いてくる。
そして今までソコを舐めていただけだった舌が中に入り込んできた。
「ひっ…」
(熱い…っ…、何これ……)
中で厭らしく蠢く舌が熱くて火傷してしまいそうだ。
けれどそれにすら快感を覚え始めている私は、まるでお漏らしでもするかのように蜜を垂れ流す。
「や、やめてっ…、もぅ…っ…」
「…イきそうか?精気の匂いが濃くなってきた…」
これが"イく"という感覚なのだろうか…?
今までHはおろか、自慰すらした事のない私には初めての感覚で…
「ほら…我慢しないでイけよ」
「ぁっ…、ぁんっ…!」
頭が真っ白になる。
私は彼の髪をぎゅっと掴み、腰をガクガクと震わせながら達してしまった。
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