第3章 壊される日常
昨夜と同じく弱い所ばかりを攻められる。
ひっきり無しに漏れる声…もう何も考えられなかった。
「葵…」
「んっ…」
律動のスピードを緩めた彼が再び唇を重ねてくる。
その瞬間、体全体がカァッと熱くなるような感じがした。
(な、何…?)
体の内側から力がみなぎるような感覚…
戸惑っている私に気付いたのか、唇を離した彼がその口元に笑みを浮かべる。
「…どうだ、力が湧いてきたか?」
「…え……?」
「さっき体調が悪いって言ってただろ?」
「……、」
確かに言ったが、もうそんな事など忘れていた。
「…房中術ってヤツだな」
「ぼ、ぼうちゅうじゅつ…?」
「男女が交わる事で相手の気などを操る事だ…特に女の方が感じると効果はより大きくなる」
「………」
「お前相手ならいつでも協力してやるぜ?」
「っ…」
淡々とそんな事を言ってくる彼。
そもそも体調が悪いのは彼のせいなのだが…
「さて…お喋りはここまでだ」
「ぁっ…」
ぐっと膝を抱えられた瞬間、更に奥まで彼のモノが入ってくる。
そして再び激しい律動が始まった。
「ぁっ、ゃっ…!」
「はぁっ…、お前の中…すげー熱くて絡みついてくる…ッ…」
「んっ、ぁっ、ぁっ…!」
「…もう出ちまいそう…っ」
「…!」
その言葉に焦る。
まさかまた中で出すつもりじゃ…
悪魔との性交で妊娠するかなんて分からなかったが、それでもやはり怖い…
「ま、待って…」
「…待てる訳ねーだろ…ッ…」
「ぁっ、だ、だめっ…!」
「ダメって言う割にはっ…俺のモン搾り取ろうとする気満々じゃねぇか…ッ」
「ちがっ…」
「ほら…、先にイけよっ…」
「あぁっ…!」
グッと最奥を突かれた瞬間、私は呆気なく達してしまった。
そして…
「んッ…!」
私の中から抜け出ていった彼も、低い声を漏らしその欲を吐き出す。
スカートの捲れ上がった私の太腿に…
(あ…熱い…)
とろりと垂れる精液。
中に出されなくて良かったと、ついそんな事を考えてしまった。
達した余韻でぼんやりしている私を見下ろし彼が笑う。
「…一日中俺のモン腹に溜めて講義受ける訳にもいかねぇだろ?」
「っ…」
.