第1章 入学式
なんやかんやあったがあの後それぞれの前のポジションをまっさんは聞き、皆に体育着に着替えるよう指摘し今俺らは更衣室にきている。
「つってもいきなり抜き打ちテストとはよぉー」
「だよなー」
「あれはないなー」
「しかも野球経験ないとか…」
「あはは〜;;」
それぞれ口々にまっさんのことを言う。
正直この件についてはこいつらと同じ考えだ。
ちなみに蓮はその輪の中に入ってるが俺は黙々と着替えている。
「そーいやー俺自己紹介してねー」
「そーだなー」
着替えてたらなんて話になり、着替えながら自己紹介をすることになった。
そして自己紹介も終わり更衣室をでた俺らは軽くアップということで二人一組をつくりでキャッチボールを始めた。
「なぁ湊人ー」
俺とキャッチボールをしていた蓮が手を動かしながら聞く。
「あん?」
「そんな睨むなっつーの」
「睨んでねーっつーの」
「睨んでるか「睨んでない」はいはい」
何回もいってくるから被せて話を中断させた。
「で?なに?」
「お前はさー、なんでポジション聞かれた時投手って答えなかったんだ?」
それか。
実を言うとさっきのポジション調査で野球を小学校のときやってたというのとポジションというのを俺は言わなかった。
中学ならまだしも小学校時代のことだしあてにならないだろうし…なんでやめたんだってことを言われそうだからやめた。だからまぁ
「面倒になるから」
「ははっ!お前は本当面倒臭がりだな」
「どーもー。褒め言葉として受け取っとくな」
「なんだそりゃ!」
なんてキャッチボールしながら一人笑っている。
よく笑いながらキャッチボールなんてできるななんて思った。
「器用な奴」
「なんかいったかー?」
「なんもいってねーよ」
笑いをいったん止めて聞いてきたが答えたらまた笑い出した。
そんなこんな雑談?してるとまっさんから集合がかかり足早にまっさんのもとへ駆け寄った。