• テキストサイズ

ウイニング

第1章 入学式


輪の中にはおそらくいるであろうと思っていた人物がいた。

「えーっと。これで全員かなー?……おーお前らも来たかー」

「まっさんはよーっす」

「おう。おはよー。じゃあミーティングはじめっぞー」

この会話は上から順にまっさん→蓮→まっさんである。

お前らっていうのは、担任だからクラスの奴は知ってるっていうことではない。

蓮がやたらとまっさんを気に入ったらしく、休み休みにまっさんにあったら毎度絡んでいるためしかたなく、しかたなく覚えたんだ。

と俺はそう思う。

「よーし。じゃあポジション決めようか」

「決めるってどうやるんすか?」

まっさんに質問をする蓮。

「調査?とかじゃないか?」

蓮の質問に対して輪のうちの一人が答える。

「そう。正解。どうやるかっつーと前のポジションをもとにするのは当たり前なんだけど…これからテストをする」

「「「「テストォォォォォ⁉︎」」」」

まっさんのいきなりの発言でここにいた全員が叫ぶ。

叫ぶというよりも絶叫のほうがただしいかもしれないが、そんなことより

「そんなのきいてないっすよ!」

隣にいる蓮が皆を代表するかのように先生に反論する。が…

「あぁーいってないよ」

「じゃあなんで⁉︎」

「テストっていってもポジションを決めるだけだし、誰が来るかもわからない。そんなの伝えようもないからな」

なっ⁉︎

抜き打ちテストかよ⁉︎

「先生一つ聞きたいんすけど…」

さっき蓮の質問に答えた奴が聞く。

「なんだ?」

「先生…野球経験は…」

「ない」

まっさんはその質問に対して真面目に、だけど即答した。

/ 5ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp