第1章 Trip
「寝起きも可愛かったけど、君の色んな顔が見たくてね♪」
「…酷いっ……💢」
涙を滲ませてフランスを睨みつけるリート。
本当にその通りだ。
「…貴様自分がしたことを覚えていないのか?💢」
「俺もバカじゃない。リートを男性恐怖症にしてしまった責任はキチンととるよ?男性に対して恐怖を抱かせないように手とり足とりお兄さん流に教えるつもりだけどね♡」
「それが駄目だとなぜ分からない!💢💢💢(ゴホンッ…)貴様のやり方は、その…し、刺激が強すぎるのだ…////だから彼女には向かないと思う…」
「へぇ〜〜〜〜??じゃあガッチガチにお硬いドイツの方が彼女に向くのかなぁ〜〜〜〜〜????」
2人の間で火花が散る。すると、火花の威力を弱める言葉が飛んできた。
「…あのっ、それって私が決めても大丈夫でしょうか…?」
ポカン…とリートを見つめる両国。
「「それだ!!」」
先程のいがみ合いからは想像できないくらい息の合った反応。そしてドイツはまた大切なことを思い出した。
「それも大切だが、まずはフランス、会議に遅れるな💢早く行くぞ!」
「えぇ〜いいところだったのにぃ〜…」
「(全く何がいいところだ…💢)」
とドイツに襟の部分を掴まれ、だら〜んと引きずられている体勢で部屋を後にした。
「……待って下さいっ…!」
颯爽と部屋を出ていった2人の後を足早に追いかけるリート。会議の場所はそう遠くなく、難なく着いた。出席する訳にもいかないのでドアの前にある待合室のような場所で2人を待つことにした。
「………どうしよう…」