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黒子のバスケ*Short Stories3

第16章 大切な君に世界一幸せな未来を*緑間*


ついに待ちわびていた日が訪れた。

純白のドレスに身を包んだ私は、まるで自分じゃないみたいで見慣れない。

家族が私を囲んで談笑する中、扉を叩く音がした。

大輝が扉を開ければ、そこには今日から私の旦那様になる真ちゃんが目を見開いて立っていた。

元々整った顔立ちだから、真っ白なタキシードが映えていつもよりももっと格好いい。

家族が「後は二人水入らずでね」なんてニヤニヤしながら部屋を出ていったのに、大輝は入り口の近くで真ちゃんに声をかけた。

「緑間、様になってるじゃねぇか。」

「の隣に立つのだから、当たり前なのだよ。」

背が高い二人が並ぶと改めて迫力あるなぁなんてぼんやりしていると、大輝は真ちゃんの耳元で何かを呟いて部屋を出た。

「…真ちゃん。大輝何て言ってたの?」

「を頼む、だそうだ。…あいつは昔からお前のことを人一倍大事にしていたからな。」

「うん…。だって二人で一人だもん。大輝にも早く素敵なお嫁さんが現れてくれればいいけど…。」

「あいつもお前と一緒で真っ直ぐで人を惹き付ける。絶対に幸せになるのだよ。」

真ちゃんはそう言うと、眼鏡の奥に柔らかく微笑む瞳を覗かせて、私にそっと手を差し伸べた。

当たり前のように手をとれる幸せを感じながら、ゆっくりと立ち上がった。

「、愛してる。…幸せにするのだよ。」

照れくさそうに頬を赤らめ、でも私の瞳を真っ直ぐに見つめて囁かれた愛の言葉に、私も自然と笑顔になって言葉を紡いだ。

「ありがとう…。私も、真ちゃんのこと大好きだよ。…世界一幸せになろうね。」

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