第13章 スターライトパレード*赤司*
「は何かしたいことはないのかい?」
付き合い始めて1ヶ月程経った彼女に尋ねてみたのは、ようやく部活も大会を終えて落ち着き、休みが取れそうだったから。
部活ばかりの僕に文句一つ言わず、好きなことをさせてくれているの願いを叶えてやりたいと思った。
「え?征くんとお付き合いしてるのでもう十分なんだけど…。」
まだ付き合っていることに慣れてくれていないようで、随分と控えめな。
僕としてはもう少し自信を持ってもらいたいものだ。
「その気持ちは嬉しいけれど、答えになっていないよ?」
「う…じゃあ一つだけいいかな?私一つ彼氏が出来たらしたかったことがあるんだけど…。」
頬を染めて恥じらいながら僕の様子を窺っている。
「何だい?」
「あのね…」
ゆっくりと願いを言葉にすれば、それは思っていたよりもずっと簡単なことで。
思わずふっと笑い声を零せば、は「笑わないでよっ!」とそっぽを向いてしまった。
「すまないね。ただ、僕はそこに行くのは初めてだから、がエスコートしてくれないか?」
「えっ!そうなの?じゃあ私に任せて!」